家事事件(相続、遺産分割、遺言、不良に伴う慰謝料請求など)

■家事事件とは
家庭内で起こった様々なトラブル・紛争や、その他法律で定められている家庭に関する事件は、家庭裁判所において手続きを行い、解決を目指していきます。家庭内での問題は、個々人のプライバシーに大きくかかわる事項ですので、非公開の手続にて行われるものでもあります。身近な家族や親族との関係では、いかに問題を円満に解決することができるかが、非常に重要です。
このような、家庭に関する事件は、一般に家事事件と呼ばれています。

●具体的な家事事件の例
家庭内・親族間でのトラブルを家事事件といいますが、具体的にはどのようなケースが考えられるのでしょうか。
例えば、相続に関して、遺産分割をめぐるトラブルが挙げられます。遺産分割の方法について、相続人同士で折り合いがつかずに、もめてしまうことがあります。自分たちの話し合いで決着がつかない場合には、調停や審判という家庭裁判所での手続きへと移行することになります。

また、遺言をめぐるトラブルとしては、特定の相続人にすべての遺産を承継させるような遺言内容であった場合が挙げられます。この場合、遺留分に満たない財産しか承継できない相続人がいると、それを侵害している相続人に対し、遺留分との関係で問題が生じます。親族間で、遺留分侵害額請求という訴訟を起こすことにもつながります。

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